阿野上です。
前回に、和服を普段着とすることのメリットとデメリットをお話しました
続いては、和服を普段着とするためにどこから手を出すべきか、その時の私の経験と共にお話していきたいと思います。
尚、今回は基礎編ということでお送りしたいと思います。
ちなみに私が購入していたものは足袋と帯以外、Amazonでは一貫してKYOETSUのものを買っていました。これは商品ページが分かりやすく、無地でカラーバリエーションが豊富だったことに起因しています。
また初期段階でAmazonや楽天などをおすすめしている理由ですが、本格的な店は初めてにしては高かったり、仕立てるにしてもサイズが分かりづらく自分にはどういう仕立てが合っているかが分からないなどハードルが高い。
中古ショップは場合によってはアリですが、その商売の特性上、扱いが難しい正絹のモノが多い印象で、初めての方には分からないことが多いのではないかというのが理由です。
ステップ1 Amazon等の通販で着流し一式を揃える
初めは、楽天やAmazon等で一式を買うことです。
着流しと言うのは、長着、襦袢だけの状態で、よく着物姿と言われて思い浮かぶ姿だと思います。
これに必要なのは長着、襦袢、帯だけです。足袋は買えるのであれば買った方が格好がつきますが、無くてもなんとかなります笑
長着はAmazonで6,000円くらいで買えます。私が持っていたモノは、素材は少しテラテラとした化繊で若干滑りやすいといった具合でした。
襦袢は3,000円~4,000円くらいで、これも私が買ったものは、かなりテラテラとした化繊で、すごく滑りやすかったです。
帯は、1,500円くらいで、私が買ったものは木綿の角帯、献上柄。締めやすく外れにくい良い帯だったと記憶しています。また、中古ショップなどでも取り扱っており、他の長着などと違って帯を洗うことは少ないため、正絹のものでも問題ないと思います。
→こちらが私が利用している中古ショップです
足袋は様々な物を試しましたが、個人的にストレッチ足袋の様な伸縮性のあるモノは履きやすく感じるものの、その後コハゼ(足袋を止めるための金属製の爪)が外れやすく、やはり昔ながらの足袋が一番良く、履いててストレスがなく歩きやすいと思いました。
これらは安物ですが、和服に慣れるのにはうってつけで、とりあえずここから始めるのが良いでしょう。
尚、履物については、別に運動靴でも自分が何も思わなければ問題無いと思っています。しかし、より見栄えを重視するなら下駄や草履、若しくは雪駄を買えば良いと思います。どれも裸足で履いても違和感は無く、意外と洋服の時の履物としても使えるので持っていて損は無いかもしれません。
ちなみに、私が何も知らなかった頃、わらじと草履の違いが分からずにわらじを買ってしまったことがあります笑
結局仕方ないのでそれを履いてましたが、履くのが面倒くさいわ、濡れた道路をあるいただけで水が染みてくるわと不便だったので、次のバイト代が出た瞬間に雪駄を購入しました。
ステップ2 羽織や袴を揃える
さて、着流しに慣れてきたら続いては羽織や袴を揃える段です。
先程の着流しスタイルは、言ってしまえばかなりラフな恰好なので、よそ行き的なファッションとして、羽織と袴は持っておいた方が良いでしょう。
また、この段階では、足袋と履物も購入しておいたほうが良いと思います。
私は袴スタイルが大好きだったので、初めから袴は購入していましたが、そういうのが無い方はこの段階からで良いと思います。
これもAmazonで揃えてしまって問題ありません。
羽織は6,000円くらいでAmazonで売ってましたが、私はこれを買ったことがないので質感は良く分かりません。ただ、KYOETSUのモノは写真だけ見ると、長着と同じ質感なんじゃないかと思います。
ちなみに羽織と長着がちぐはぐになりそうで面倒くさい方や、余裕があって、もう一着新調したい方は、アンサンブルといって、羽織と長着がセットになった商品を買うのもアリだと思います。私は中古ショップでウールのアンサンブルを購入しましたが、非常にしっくりきて暖かったので、良い買い物だったと思います。
→アンサンブル専用ページも用意されています
また羽織紐は数珠のような無双タイプかシンプルな付け紐(羽織にS字フック等で付けるだけのもの)が一番使いやすいと思います。房付や結ぶタイプは面倒な上、私からしたら堅苦しすぎるように思います。
袴は5,000円くらいでAmazonで売ってました。素材はしっとりとしていてテラつきは少なく、そこそこ丈夫だったので履きやすかったです。私の目に自信はありませんが、正直長着等の安物感が否めない中、袴にそんな印象は無かったです。
袴や馬乗り型(股が別れていて、ズボンのようになっている)と、行灯型(股が別れておらず、スカートの様になっている)がありますが、基本的に理由がない限り馬乗り型をおすすめします。
どちらも歩き辛さに差は無く、主観ではありますが、立ち姿や歩き姿は馬乗り型の方が様になっていると思いますし、股がない事に対する違和感が凄まじかったからです。
先程から「夏以外」と季節を限定していますが、夏は暑すぎるので羽織は殆ど、羽織らなかったためです。夏の風呂上がりも同様で、着流しでも暑いので浴衣を着ていました。
番外編 浴衣について
前の話で浴衣が出てきたので、ついでにお話します。浴衣を着物の入門としておすすめしている人をよく見かけますが、私としてはあまりおすすめ出来ません。
その理由は、夏以外はラフすぎて外に出るのが憚られるからというものです。勿論、浴衣が好きなのであればそれでも問題無いと思いますが、私からすると、半袖半パンで外を歩いている感覚になります。
浴衣と着流しスタイルの一番の違いは、半襟があるかないかです。
半襟とは襦袢の襟の部分のことで、それが長着の下に見えるのが着流しの姿で、浴衣は襦袢を着ないのでそれがありません。
別に外で浴衣を着ている人を見てもなんとも思わないけど、自分が来て外に出るのはあまりしたくないというのが本音です。
最後に
さて、いかがだったでしょうか。今回では安物ではあるものの、とりあえず和服を一式揃えるところまでご案内出来たかと思います。
ここまで来れば、和服を普段着として楽しむことは十分に出来るはずです。
応用編は何を纏めるか考え中ですが、また、発信していこうと思います。
コメント